2014年に音楽活動を再び始動して以来、アメリカ、ヨーロッパ、日本を股にかけて精力的にツアーを行ってきたグラハム・ボネット・バンド。現在でもハード・ロック界においてトップクラスのヴォーカリストである、グラハム・ボネットの歌声は、世界中の多くのファンを魅了し続けている。
レインボー、マイケル・シェンカー・グループ、アルカトラス、インペリテリなどで驚異のシャウトを轟かせ、世界のハード・ロック・ファンを魅了してきたグラハムが、現在進行形の活動の場として率いるのがグラハム・ボネット・バンドだ。
彼らは2015年6月、マイケル・シェンカー来日公演のスペシャル・ゲストとして参戦。そのライヴ・パフォーマンスは日本の観衆から大絶賛を浴び、2016年8月に“マイケル・シェンカー・フェスト”で来日、そのパワフルなヴォーカルが健在であることをアピールし、いよいよバンドとして本格的に始動することになった。
ギタリストのコンラド・ペシナートは日本公演でリッチー・ブラックモアやイングヴェイ・マルムスティーン、スティーヴ・ヴァイらのプレイを見事に再現したのに加え、自らが卓越したギタリストであることを証明したが、本作でもトリッキーな速弾きからメロディアスなフレージングまでを披露している。
グラハムの公私のパートナーであり日本公演にも同行したベス・エイミー・へヴンストーンもベースで存在感を放っている。そして本作ではアルカトラス時代の盟友ジミー・ワルドーとの再合体が実現。ファンにとってはおなじみのキーボード・サウンドが蘇る。また、フェイツ・ウォーニングやウォーロードなどUSメタル・シーンで長くプレイしてきたマーク・ゾンダーのドラムスも、さらなる迫力をもたらすものだ。
グラハム・ボネットは“歌うために生まれてきたような男”である。1979年、レインボーのリッチー・ブラックモアに見出され、ロニー・ジェイムズ・ディオの脱退で空いたバンドの穴を、4オクターブの声域で見事に埋めたばかりか、大幅なセールスアップにも貢献したスーパー・ヴォーカリストである。1968年にポップデュオ、マーブルズのメンバーとしてデビュー、レインボー加入までにもソロ歌手としていくつかのヒットを放っていた。しかし彼の声はハード・ロックがもっとも似合っていた。その後もマイケル・シェンカー・グループ、アルカトラス、インペリテリといった人気HR/HMバンドで歌い、数多くの名曲を残してきた。
2017年3月にはグラハム・ボネット・バンド&アルカトラスとして来日公演を行い、日本のオーディエンスを熱狂させた。