
1972年にニューヨークでジェイ・ジェイ・フレンチらによって結成されたトゥイステッド・シスターにディー・スナイダーが加入したのは1976年のこと。長い下積み生活を経て、アルバム『UNDER THE BLADE』(1982年)でデビューを果たした彼らは、ディーのドラァグクィーンのような風貌とキャッチーなハード・ロックがウケて、地元ニューヨークを中心に話題になる中、メジャーのアトランティック・レコードと契約が成立。2ndアルバム『YOU CAN’T STOP ROCK ‘N’ ROLL』(1983年)をリリースする。この作品がイギリスでヒットを記録すると、3rdアルバムの『STAY HUNGRY』(1984年)は世界的なポップ・メタル・ブームに乗り、シングルの「We’re Not Gonna Take It」のMVが頻繁にオンエアされたことで、アルバムは世界的に大ヒットを記録することになる。
その後も4thアルバムの『COME OUT AND PLAY』(1985年)、5thの『LOVE IS FOR SUCKERS』(1987年)をリリースしたものの、バンドの人気は下降線を辿り、1988年に解散を発表。その後、ディーは新たに結成したデスペラード、ウィドウメーカーで活動を経て、1997年にディーが出演した映画『STRANGELAND』のサウンドトラックのためにトゥイステッド・シスターの再結成が実現。その一方で、ディーは初のソロ・アルバム『NEVER LET THE BASTARDS WEAR YOU DOWN』(2000年)をリリースすると、2003年からトゥイステッド・シスターの活動も本格化し、17年ぶりに6thアルバム『STILL HUNGRY』(2004年)を発表(その後、バンドは2016年に活動に終止符を打つ)。さらにディーはソロとしてもブロードウェイのクラシック・ソングをカヴァーしたアルバム『DEE DOES BROADWAY』(2012年)、3rdソロ・アルバムの『WE ARE THE ONES』(2016年)をリリースした後、2018年に4thソロ・アルバム『フォー・ザ・ラヴ・オブ・メタル』を完成させた。
2020年7月には、トゥイステッド・シスター時代の名曲の数々に加え、ソロ作品、AC/DCのカヴァー、CDにはスタジオ録音の新曲収録、さらにライヴ映像を収録したBlu-ray/DVDが付属した、ライヴ・アルバム『フォー・ザ・ラヴ・オブ・メタル・ライヴ』をリリースしている。