マサチューセッツ州ボストンで生まれたマイルス・ケネディは、スポーケン・フォールズ・コミュニティ・カレッジで音楽理論を学んだ後、COSMIC DUST、CITIZEN SWING、MAYFIELD FOURといったバンドでの活動を経て、マーク・トレモンティ(g)、ブライアン・マーシャル(b)、スコット・フィリップス(ds)の元クリードの楽器隊3人とアルター・ブリッジを結成。2004年、アルバム『ワン・デイ・リメインズ』でデビューを果たす。
クリードの人気もあって、この作品が全米チャート最高5位にランク・インし、マイルスの知名度も一気に上がると、バンドは次々とヒット作をリリース。その一方で、マイルスは2008年にはジミー・ペイジ、ジョン・ポール・ジョーンズ、ジェイソン・ボーナムが新生レッド・ツェッペリンを始動させるために行なったセッションに参加したことも話題となる(結局、ロバート・プラント抜きの再結成はあり得ないと、計画はたち消えとなる)。さらにスラッシュのソロ・アルバム『スラッシュ』(2010年)に参加した後、ツアー・メンバーにも抜擢され、そのまま『アポカリプティック・ラヴ』(2012年)、『ワールド・オン・ファイアー』(2014年)でもリード・シンガーとして参加し、アルバムもヒットを記録。
こうしてアルター・ブリッジとスラッシュという2つのバンドでの活動を通じて世界的に著名なシンガーとなったマイルスは2009年からソロ・プロジェクトを計画。2018年、1stソロ・アルバム『イヤー・オブ・ザ・タイガー』をリリースした。マイルスの幼少期、特に父親が亡くなった1974年を題材にし、音楽性はブルースやアメリカン・ルーツ・ミュージックをベースにしたロックやハード・ロックで、マイルス自らがヴォーカルのみならず、ギター、マンドリン、バンジョー、ラップ・スティール・ギターを担当。エモーショナルなヴォーカル、深みのある歌詞など、マイルスの魅力が満載だ。