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KREATORはドイツ出身のスラッシュ・メタル・バンド。旧西ドイツの工業都市エッセンにて1982年に結成された。彼らのアルバムは荒々しく青臭いながらもサウンドの破壊性や攻撃性を高めたこのアルバムによってスラッシュ・メタル・ファンの間で彼らのステイタスは確かなものとなり、精力的なライヴ活動も展開するようになった。
86年の2ndアルバム『PLEASURE TO KILL』は、当時もっとも激しいアルバムの1つであり、その後のデス・メタルやブラック・メタルにも大きな影響を与えた歴史的金字塔だ。
ギタリストをもう一人追加し4人編成で制作した3rdアルバム「TERRIBLE CERTAINTY」で、演奏力、作曲能力、プロダクション等あらゆる側面で飛躍的に向上し、彼らはスラッシュ・メタル・シーンのトップランクに食い込んでみせた。
1992年には6thアルバム「RENEWAL」をリリースしたが、そのアルバム・タイトルが示すとおり彼らはこの頃からスラッシュ・メタルの枠にとどまらない多岐にわたる音楽的実験に励むようになった。なお、このアルバムに伴う世界ツアーの一環として、彼らは初の来日公演を行なっている。8thアルバム「OUTCAST」(1997年)には、ミレが通過してきたSISTERS OF MERCY、BAUHAUS、FIELDS OF THE NEPHILIM、THE CUREといったゴシック・ロックの要素を大幅導入していた。そして2001年に発表した10thアルバム「VIOLENT REVOLUTION」では、スピーディーでアグレッシヴなスラッシュ・メタルに回帰したが、80年代のスタイルに単純に戻ったわけではなく、ゴシック路線を追究していた時代の名残とも言えるようなメランコリックなギター・メロディ/ソロがアルバムのそこかしこで聴ける内容となっていた。
2005年に彼らは『THRASH DOMINATION』に出演するために来日。初来日以来、実に13年振りの日本上陸だった。2009年にはライヴ感を重視したサウンドによる12thアルバム「HORDES OF CHAOS」をリリース、この年も彼らは『THRASH DOMINATION』に出演している。2014年には5年振りの来日を果たした彼らは『LOUD PARK』のステージに初登場し、2016年には『THRASH DOMINATION』に出演している。
2019年9月、四半世紀に渡りバンドを支えてきたベーシスト、クリスチャン・ギースラーが脱退。新メンバーとして、元ドラゴンフォースのフレデリク・ルクレールを迎えることが発表され、多くのメタル・ファンを驚愕させた。