ハロウィンのオリジナル・メンバーとして『守護神伝 ー第1章ー』(1987年)と『守護神伝 ー第2章ー』(1988年)の名作を残しながら、1989年に健康上の理由などからバンドを脱退したカイ・ハンセン(g, vo)。その後、曲作りを開始したカイは、同年9月から元タイラン・ペイスのラルフ・シーパース(vo)らと共にニュー・プロジェクトのレコーディングを開始する。結局このプロジェクトはガンマ・レイというパーマネントのバンドとなり、彼らは1990年2月にアルバム『ヘディング・フォー・トゥモロウ』でデビューを果たす。
『ヘディング・フォー・トゥモロウ』がヨーロッパや日本で絶賛されると、バンドは2ndの『サイ・ノー・モア』(1991年)、3rdの『インサニティー・アンド・ジーニアス』(1993年)をリリース。しかし、ラルフがジューダス・プリーストのヴォーカル・オーディションを受けたことがきっかけとなって、バンドを離れると、カイがリード・ヴォーカルも兼任し、ディルク・シュレヒター(g)、ヤン・ルバック(b)、トーマス・ナック(ds)と共に4thアルバムの『ランド・オブ・ザ・フリー』(1994年)をリリースする。
その後、脱退したラルフに替わって、カイがリード・ヴォーカルも兼任するようになったバンドは、5thアルバムの『サムホエア・アウト・イン・スペース』(1997年)から、ダーク・シュレヒターがベースに、新たにヘニュ・リヒター(g)と元フリーダム・コールのダニエル・ツィマーマン(ds)を迎えた布陣になり、名作『ランド・オブ・ザ・フリー』の続編とも言える9thの『ランド・オブ・ザ・フリー II』(2007年)、10thの『トゥ・ザ・メタル』(2010年)と力作を次々にリリース。さらに、ダニエルに替わって、元メタリウムのマイケル・エーレ(ds)を迎えて11thの『エンパイア・オブ・ジ・アンデッド』(2014年)を発表した。