ヘルシンキ・ヴァンパイアの異名を持つThe 69 Eyesは、フィンランドが誇るゴシックなロック・バンド。結成は89-90年頃にまでさかのぼり、当時はスリージーなグラム/パンクをプレイしていた。やがてミスフィッツ、エルヴィス・プレスリー、さらにはシスターズ・オブ・マーシーといったアーティストたちのダークな要素を吸収し、独自のゴシック・ロックンロール・スタイルを確立。92年には『Bump'n'Grind』でアルバム・デビューを果たす。その後コンスタントにアルバム・リリースを続けていった彼らは、ヨーロッパを中心に大きな人気を博していく。99年には大手のロードランナー・レコードと契約。特に地元フィンランドでの人気は凄まじく、ナショナル・チャートNo.1の常連である。
アトミック・ファイアー・レコードと契約し、2023年4月に13枚目のアルバム『デス・オブ・ダークネス』をリリース。フィンランドのナショナル・チャートで2位を記録した前作『West End』から4年ぶりとなる新作も、ロマンチックだが超絶ダークなゴシック・ロックで溢れている。バンド最大の売りであろうユルキィ69による暗黒風味たっぷりの低音ヴォイスも、ますます黒くセクシーに。The 69 Eyesのファンならば、ガッカリすることなんてあり得ない仕上がり。