近年オール・フィメールバンドの活躍が目覚ましいが、このクリプタもその中の一つ。もともとはネルヴォサとバーニング・ウィッチーズの元メンバーたちが集まって結成されたバンドで、21年に『エコーズ・オブ・ザ・ソウル』でアルバム・デビュー。かつての所属バンドとは異なり、思いっきりドロドロしたオールドスクールのデス・メタルを聴かせ、世界中のファンの度肝を抜いた。
23年9月、アルバム『Shades of Sorrow』をリリース。脱退した元バーニング・ウィッチーズのソニアに代わり、ブラジル人ギタリスト、ジェシカ・ファルチが新加入。クリプタは、全員がブラジル人という布陣となった。(ソニアはオランダ人。)「人生で時に経験しなくてはならない苦痛との戦い」をテーマにした準コンセプト・アルバムである今回の作品でも、不気味で暗くて、そしてエモーショナルなデス・メタルが炸裂。とても若いメンバーがやっているとは思えない本格的すぎるオールドスクールぶり。マスタリングを手がけたのは巨匠イェンス・ボグレン。