デンマークはコペンハーゲンの若きハードロック・バンド、ルーサー。16年、『Bring Me Good News』でデビューした彼らは、デンマーク国内では、その楽曲がビールのコマーシャルに起用されるなど、大きな話題となった。また彼らは、あのホワイト・ライオンのシンガーであったマイク・トランプのバック・バンドに抜擢されるなど、その実力も折り紙つき。
2019年2月には、セカンド・アルバム『ゴースト・タウン』をリリース。北欧らしい哀愁味たっぷりの、とにかくわかりやすいハードロックが信条の彼らは、「良い曲を書くことが何よりも大切」と言い切る。デビュー・アルバム・リリース以降、250回以上のステージをこなしたという彼らが、デビュー作から大きな飛躍を遂げているのはある意味当然。もともとはラッセ(ベース、ヴォーカル)、アンダース(ギター)のボグマーク兄弟とジョナサン(ドラムス)のトリオ編成であったが、2枚目ではセカンド・ギタリストとしてクリストファーが加わっているというのも大きい。ニルヴァーナ、オアシス、ラモーンズ、セックス・ピストルズ。ストレートでハードなロックをルーツとしつつ、モータウンやディスコにいたるまで、実に幅広い音楽からの影響が隠し味として加えられている。アメリカ、イギリス、そして北欧。それぞれのロックの良いところをすべてぶち込んでできあがったのが、ルーサーの音楽と言えるだろう。
デンマークが誇るテュー・マドセンがミックスを担当。メシュガーやホーンテッドを手掛けたことで知られるテューをして、「このアルバムを担当できて良かったよ。すべての曲がヒットになる可能性を持っている」と言わしめた。