2004年に結成され、これまで5枚のスタジオ・アルバムをリリースしているアルター・ブリッジ。その歴史はクリードを解散させたマーク・トレモンティ(ギター、ヴォーカル)とスコット・フィリップス(ドラムス)が、クリードのオリジナル・メンバーで既にバンドを脱退していたブライアン・マーシャル(ベース)と共に新バンド結成へと動き出したことに始まる。その後、THE MAYFIELD FOURのシンガーだったマイルス・ケネディをオーディションの末に迎えたバンドは、アルター・ブリッジと名乗り、同年にアルバム『ワン・デイ・リメインズ』でデビューを果たす。
クリードの流れを汲みつつ、よりモダンでヘヴィな要素も取り入れたこの作品が全米チャート最高5位にランク・インすると、2ndアルバム『BLACKBIRD』(2007年)、3rdアルバム『AB III』(2010年)もヒットを記録。2010年からマイルスがスラッシュのソロ・プロジェクトのシンガーに抜擢され、2012年からマークも自己のバンドのトレモンティを率いて活動を始める中、バンドは3年に1枚のペースでアルバムを制作し、4thアルバム『フォートレス』(2013年)と5thアルバム『ザ・ラスト・ヒーロー』(2016年)も全米チャートの上位に送り込むことに成功する。
その間に精力的にライヴ活動も行なっている彼らは、『ザ・ラスト・ヒーロー』をリリース後、2016年11月からヨーロッパ・ツアーを開始すると、2017年には北米、ニュージーランド、オーストラリア、南米と廻り、再びヨーロッパに戻ってツアーを実施。その中から10月にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールでのライヴを収めたのが2018年10月リリースの『ライヴ・アット・ザ・ロイヤル・アルバート・ホール・フィーチャリング・ザ・パララックス・オーケストラ』である。
2022年10月には、7枚目となるニュー・アルバム『ポーンズ&キングス』をリリース。大合唱必至のアンセミックな楽曲から8分半に迫る壮大なナンバーまで、彼らのすべてが詰まった大傑作だ。