デフ・レパードのメンバーとして『炎のターゲット(PYROMANIA)』(1983年)、『ヒステリア(HYSTERIA)』(1987年)といった作品を世界的に大ヒットさせ、一躍人気ギタリストとなったフィル・コリン。その後もデフ・レパードのメンバーとして活動する一方で、2005年に元ガールの旧友サイモン・ラフィー(b)とセックス・ピストルズのポール・クック(ds)とパンクやパワー・ポップ、レゲエなどをプレイするマンレイズを結成して活動を続けていたことでも知られる。
そんなフィルが新たに立ち上げたデルタ・ディープは、奥さんのヘレンの教母であり、マイケル・ブーブレなどのバック・ヴォーカルを務めるなど、シンガーとして活動していたデビー・ブラックウェルクックと、カリフォルニアの自宅で軽くジャム・セッションしたことがきっかけに結成されたという。その後、奥さんのヘレンを交えて3人で曲作りを行ない、デモを制作した彼らは、ストーン・テンプル・パイロッツのロバート・ディレオ、ザ・クルセイダーズなどでプレイしていたフォレスト・ロビンソン(ds)を迎えてデルタ・ディープを結成。アルバム『DELTA DEEP』(2015年)でデビューを果たす。
ブルージーなハード・ロックにアレサ・フランクリンやチャカ・カーンからの影響を感じさせるパワフルなヴォーカルが乗ったデビュー作は、ホワイトスネイクのデヴィッド・カヴァデールとデフ・レパードのジョー・エリオットらがゲストで参加していたことでも話題となる。
その後、ライヴも実施し、ニューヨークの“Daryl’s House Club”で行なったライヴを収めた『イースト・コースト・ライヴ』を2018年にリリースした。