太古の昔、宇宙の果てから“地球”という名のドロの球に降臨したGWAR。彼らは恐竜を絶滅させ、猿を犯して人類の始祖となった。自らの醜悪な子孫を憎んできた彼らは長いあいだ南極の氷の中に閉じ込められてきたが解き放たれ、ヘヴィ・メタル・バンドとしての活動を開始。その轟音で我々を苦しめてきた。
西暦1984年に始動したGWARはメタル・インディーズの名門『メタル・ブレイド・レコーズ』から発表した『スカムドッグス・オブ・ザ・ユニヴァース』(1990)で世界的な注目を集める。そのハードなサウンドとグロテスクなホラー調ヴィジュアル、そしてシアトリカルで血生臭いライヴ・パフォーマンスは現代のメタルに多大な影響を与え、スリップノットやローディ、そして同郷ヴァージニア州リッチモンド出身のラム・オブ・ゴッドなどのルーツとしてリスペクトされてきた。また、彼らはピッツバーグで録音したライヴ・アルバムに『Live From Mt. Fuji』と名付けるなど、親日家としても知られている。