
ザ・デッド・デイジーズは2012年に元インエクセスのジョン・スティーヴンス(vo)と元レッド・フェニック〜ミンクのデイヴィッド・ローウィー(g)によってオーストラリアで結成されている。翌2013年にアルバム『ザ・デッド・デイジーズ』をリリースした彼らは、ツアー・メンバーにガンズ・アンド・ローゼズのディジー・リード(key)とフランク・フェラー(ds)、元ガンズ・アンド・ローゼズのリチャード・フォータス(g)、ブルーマーダーやホワイトスネイクでお馴染みのマルコ・メンドーサ(b)というメンバーを率いて、ZZトップとエアロスミスのオーストラリア、ニュージーランド・ツアーのオープニング・アクトとしてプレイ。その後もリズム隊を入れ替えながら、2014年もツアーを継続する。
こうしてバンドとして活動が本格化する中、2015年にはジョン・スティーヴンスに替わって元モトリー・クルーのジョン・コラビ(vo)、ドラムスにホワイトスネイクやスラッシュズ・スネイクピットなどでプレイしたブライアン・ティッシー(ds)を迎えると、バンドは2ndアルバムの『レヴォリューション』(2015年)をリリースする。この作品を引っ提げて、キッスのヨーロッパ・ツアーのサポート、ホワイトスネイクのアメリカ、ヨーロッパ・ツアーのサポートなどを行ない、バンドは知名度を一気に上げることに成功する。
さらに2016年に脱退したリチャードとディジーに替わって、元ホワイトスネイクのダグ・アルドリッチ(g)を迎え、キーボード無しの5人編成となったバンドは、3rdアルバムの『メイク・サム・ノイズ』(2016年)を発表。『LOUD PARK 16』で初来日公演を実現させた彼らは、2016年のUKとヨーロッパ・ツアーの様子を収めたライヴ・アルバム『ライヴ・アンド・ラウダー』(2017年)をリリースした後、2017年7月に単独での来日公演を実現。パワフルでノリのいい演奏、和やかなMCなど、これぞライヴ・バンドと呼べるパフォーマンスで観客を魅了した彼らだが、その後、ブライアンが別のプロジェクトに専念するためにバンドを脱退。新たにダグとレヴォリューション・セインツで一緒にプレイしている元ジャーニーのディーン・カストロノヴォ(ds)を迎え新体制となる。
2019年、活動初期からのメンバーである、ジョン・コラビとマルコ・メンドーサが脱退。その後任として、あのグレン・ヒューズをヴォーカル/ベースに迎え、2021年1月ニュー・アルバム『ホーリー・グラウンド』をリリース。
22年9月には、アルバム『レイディアンス』をリリース。ヒューズをフロントマンに迎えての2作目だが、ブライアン・ティッシーが復活しているのも嬉しい。今回もヘヴィでグルーヴィなデイジーズ流のハードロックが炸裂。ヒューズの歌声はザ・デッド・デイジーズにパーフェクト・マッチだと改めて思わせてくれる素晴らしい作品に仕上がっている。
23年8月、キャリアを総括するベスト盤『Best Of』をリリース。メンバーのお気に入り、そして彼らのライヴに欠かせない楽曲をCD2枚にギッシリ詰め込んだという本作。過去にリリースされた6枚のオリジナル・アルバムを満遍なくカヴァーしており、初めてザ・デッド・デイジーズに触れようというハード・ロック・ファンにとっても最高の入門編となる。