オーストラリアが生んだデスコアの雄、ザイ・アート・イズ・マーダー。06年、ギタリストのショーン・デランダー、ドラマーのリー・スタントンらを中心に結成された彼らは、成功への階段を駆け上ったバンドと言える。08年にデビュー作となるEP『Infinite Death』をリリースすると、これがいきなり地元オーストラリアのインディペンデント・チャートの10位にランクイン。その後、ヴォーカリストの交代を経て、10年には『The Adversary』でアルバム・デビューを果たす。12年にリリースされたセカンド・アルバム『Hate』は、オーストラリアの「メインストリーム・チャート」の35位にランクイン。エクストリーム・メタル・バンドとしては初のTOP40入りという快挙となった。(インディペンデント・チャートでは1位を記録。)もともとはハーフカット・レコードという地元オーストラリアのレーベルからのリリースだった本作だが、そのクオリティゆえ、ザイ・アート・イズ・マーダーの名はあっという間に世界中のエクストリーム・メタル・ファンへと伝播。結果、彼らは超大手のニュークリア・ブラストとの契約を果たすこととなる。『Hate』もニュークリア・ブラストを通じ、全世界発売された。その後、アメリカのサマー・スローター・ツアーやイギリスのダウンロード・フェスティヴァルといった名だたるステージを制覇していった彼らの人気は沸騰。15年にリリースされたサード・アルバム『ホーリー・ウォー』は、アメリカでもTOP100入りを果たす。これはオーストラリアのエクストリーム・メタル・バンドとしては初の偉業である。