2010年5月16日にこの世を去ったロニー・ジェイムズ・ディオ。彼はレインボーやブラック・サバスを経て自ら率いるディオを結成、『情念の炎〜ホーリー・ダイヴァー』(1983)、『ラスト・イン・ライン』(1984)、『セイクレッド・ハート』(1985)はハード・ロック/ヘヴィ・メタルの歴史的名盤として聴き継がれている。その3作でプレイしたのが、ヴィヴィアン・キャンベル(ギター/デフ・レパード、元ホワイトスネイク)、ヴィニー・アピス(ドラムス/元ブラック・サバス)そしてジミー・ベイン(ベース/元レインボー)の3人だった。彼らはディオ脱退後、別々の道を歩んできたが、ふたたび相まみえることになったのだ。
現在ではデフ・レパードの一員として活動、2015年11月には日本のステージにも立ったヴィヴィアンだが、ラスト・イン・ラインとして始動するきっかけとなったのは、「もっとギターを弾きまくりたい!」という欲求だった。2011年の初め、シン・リジィのツアーに参加した彼は、久しぶりにハードなギター・プレイの快感に浸る。ツアーを終えて、彼はかつての盟友だったヴィニーとジミーに連絡を取り、ディオ時代のナンバーを演奏するリハーサルを開始したのだった。
新バンドのシンガーとなったのは、アンドリュー・フリーマンだ。元リンチ・モブのヴォーカリストとして伸びやかなシャウトを聴かせてきた彼は、あえてロニーと異なる声質ということで起用された。
そうしてスタートをきったラスト・イン・ラインはツアーを開始。ラウド・パーク13で来日、ディオの名曲の数々を披露している。
2016年には、ディオの元メンバーでありドッケンの一員であるジェフ・ピルソンをプロデューサーに迎えて制作したアルバム『ヘヴィ・クラウン』をリリースしている。