ギリシャを代表する新世代スラッシュ・メタル・バンド、Suicidal Angels。新世代と言っても、その結成は01年であるから、もうそのキャリアは20年を優に超えるのだが。07年に『Eternal Domination』でアルバム・デビュー。地元の大先輩Rotting Christのヨーロッパ・ツアーに帯同することで、大きな反響を呼んでいった彼らは、ドイツの超大手Nuclear Blastとの契約を手にする。その後もKreatorとのツアーなどを経て、若手スラッシュ界の第一人者という地位を確立していった。
2024年3月、5年ぶりのアルバム『Profane Prayer』をリリース。8枚目のスタジオ作にして、Nuclear Blast復帰作。ギリシャのバンドらしく、ソクラテスやニーチェの哲学をテーマにしているというが、サウンドの方はもちろんアグレッシヴ。そして今回も、彼ら特有の適度なメロディックさ加減が実に見事。スラッシュ・メタル・ファンはもちろん、メロディック・デス・メタル好きにも大きくアピールする傑作だ。
Rotting Christのリーダー、サキス・トリスやNightfallのEfthimis Karadimasがゲスト・ヴォーカルで参加。ミックスを手がけたのは、巨匠イェンス・ボグレン。