商品説明 DETAIL メタリカやスレイヤーなどと比べれば、確かにヴェノムはマイナーな存在かもしれない。だが、ヴェノムの功績の大きさは、メタリカにもスレイヤーにも負けていない。いや、もしヴェノムがいなければ、メタリカもスレイヤーも存在していなかったか、存在していたとしても、まったく違った音楽をプレイしていた可能性もあるのだ。81年にヴェノムがリリースしたそのデビュー・アルバム『Welcome to Hell』は、ヘヴィメタルの歴史を変えた作品だ。そこに収録された「Witching Hour」こそ、世界初のスラッシュ・ソングだと言える。さらに翌年のセカンド・アルバム『Black Metal』は、そのタイトルが後に一つのジャンルとなったほど。つまりヴェノムは、スラッシュ・メタルをはじめ、その後のデスやブラックといったエクストリーム・メタルすべての源泉なのである。 さて、この度ヴェノム Inc.がセカンド・アルバム『ゼアズ・オンリー・ブラック』をリリースする。そう、ここで紹介するのは、ヴェノムではなくヴェノム Inc.の方。「何だそりゃ」と思われる方もいるだろうが、ヴェノムもご多分に漏れず、2派に分裂しているのだ。黄金期の3人が、クロノス(B,Vo)、そしてマンタス(G)+アバドン(Dr)に分かれ、前者がヴェノムの名を継承。やはり元ヴェノムのフロントマン、ザ・デモリション・マンを迎えた後者がヴェノム Inc.となったのだ。ヴェノム Inc.の当初のコンセプトは、ライヴでヴェノム・クラシックスを演奏することであったが、結局17年に『アヴェ』でアルバム・デビュー。そして今回、5年ぶりに新作がリリースされる運びになったのである。『アヴェ』のリリース後、早速マンタスと喧嘩をしたアバドンが脱退というヴェノムぶりを見せつけた彼ら。だが、心配はご無用。その後任として加入したジェラミー・クリングは、アバドンに負けず劣らずのドタバタ・ドラムを聴かせてくれるのだ。「ヴォーカルはクロノスじゃないとなあ」という意見もよく耳にするが、ヴェノム初期の名曲は、ほぼマンタスの手によるもの。そういう意味で、ヴェノム Inc.こそ、ヴェノム・スピリットの正当な継承者とも言えるのだ。 タイトルにもブラック・メタルの創始者としての自信と意地、そして気合いが見え隠れする『ゼアズ・オンリー・ブラック』。エクストリーム・メタル・ファンなら必聴の快作だ! 【メンバー】 マンタス(ギター) ザ・デモリション・マン(ベース/ヴォーカル) ジェラミー・クリング(ドラムス)