商品説明 DETAIL フィンランドのフォーク・メタル・バンド、コルピクラーニ。そのスタートは、今から四半世紀前の93年にさかのぼる。この年、現在もバンドの顔を務めるヴォーカリスト、ヨンネ・ヤルヴェラが、コルピクラーニの母体となるShamaani Duoを結成。96年には『Hunka Lunka』でアルバム・デビューを果たしているが、これはアコースティック・ギター、キーボード、パーカッション、そしてヨイクと呼ばれる歌唱を主体とした、メタル要素皆無の民族音楽作品である。97年、Shamaani Duoは、ベーシストやドラマーを加入させ、Shamanというバンドへと変身。99年にリリースされたアルバム『Idja』ではヘヴィなギターも聞かれ、メタル色も見えてくる。Shaman名義としては2作目となる02年の『Shamániac』になると、さらにメタリックなギターが前面に出ているだけでなく、曲調もその後のコルピクラーニに近づく。ヨンネがFinntrollのセカンド・アルバム『Jaktens tid』(01年)に、ヴォーカルとパーカッションでゲスト参加したことが、この急激なメタル化の一因であるようだ。そして03年、シンセサイザーの代わりに本物のヴァイオリンやアコーディオン、フルートを導入、ヴォーカル・スタイルも、民族的なものからメタル的なものへとスイッチ。メンバーも一新し、コルピクラーニが誕生。この経緯からわかる通り、コルピクラーニは、「メタルに民族音楽を取り入れた」のではなく、まったく逆、「民族音楽にメタルを取り入れる」ことで生まれた珍しいバンドなのだ。 オーストリアのナパーム・レコードと契約し、03年にコルピクラーニとしてのデビュー・アルバム『Spirit of the Forest』(03年)をリリース。彼らはあっという間にフィンランドを代表するメタル・バンドの1つになっていく。『Voice of Wilderness』(05年)、『Tales Along This Road』(06年)、『Tervaskanto』(07年)と4作品をナパームから発表したのち、メタル界の最大手、最高峰レーベルのニュークリア・ブラスト・レコードへと移籍。『Korven Kuningas』(08年)、『Karkelo』(09年)、『Ukon Wacka』(11年)、『Manala』(12年)、『Noita』(15年)、『北欧コルピひとり旅』(18年)と、コンスタントにオリジナリティ溢れる作品を発表していった。 そしてこの度リリースになるのが、11枚目となるニュー・アルバム『コルピの暗黒事件簿』である。前作では多少スローダウンし、内省的な作風を見せた彼らだが、今回は30代の新ドラマーが加入したこともあり、「いつものコルピクラーニが帰ってきた!」と言える作品に仕上がっている。ヘヴィなギターリフに、アコーディオンとヴァイオリンが飛び回るキャッチーなフォーク・メロディというおなじみの要素に加え、新たなチャレンジも見られる。オープニング・ナンバーでは、ヴォーカルも含め露骨にジューダス・プリーストを彷彿とさせるパートが飛び出すし、パンクやモロにレゲエなナンバーまで収録されている。メタル・ファンなら誰もが知っているボドム湖殺人事件を含め、殺人事件をテーマとした曲が複数収録されているのも新境地。 『コルピの暗黒事件簿』はコルピクラーニ史上、最もパワフルかつバラエティに富んだ作品と言えるだろう。どんなスタイルをプレイしてもコルピ節となるのも見事。血湧き肉躍る。そんな表現がぴったりの大傑作。メタル・ファンでなくともこれを聴いたらじっとはしていられない! エクソダスのジャック・ギブソンがバンジョー(!)でゲスト参加。 【メンバー】 ヨンネ(ヴォーカル) サミ(アコーディオン) ロウナカリ(ヴァイオリン) ヤルッコ(ベース) ケーン(ギター) サムリ(ドラムス)