商品説明 DETAIL カリフォルニア出身のデスコア・バンド、リングス・オブ・サターン。テクニカルで変態的なスタイルを極めつくす彼らは、09年にギタリストのルーカス・マンを中心に結成された。「エイリアン・デスコア」と自ら命名したそのスタイルのコンセプトは、CARNIFEX、SUICIDE SILENCE、WHITECHAPEL系列のデスコア+宇宙。ネット上で発表した「Abducted」という曲がデスコア界の話題をさらったとき、ルーカスと他の2人のメンバーは、全員まだ高校生であったというのだから、その早熟ぶりには驚かされる。その後自主製作したデビュー・アルバム『Embryonic Anomaly』が、テクニカル・デス・メタル界の総本山、Unique Leader Recordsの目にとまる。デビュー作がUnique Leaderから再発されたことで、リングス・オブ・サターンの名は、マニアだけでなく全世界のエクストリーム・メタル・ファンへと広がっていった。その高速で複雑、そしてあまりにも正確な演奏は、相当の編集を施しているのではという疑惑をもたらすほど。だが、彼らはThe Summer Slaughter Tourを含む大がかりなツアーを積極的にこなし、ステージ上でもこれらのテクニカルな楽曲を軽々と再現。そんな的外れな批判を一蹴してみせたのである。その後もセカンド・アルバム『Dingir』(12年)、サード・アルバム『Lugal Ki En』(14年)を、やはりUnique Leaderからリリース。後者がビルボード200チャートの126位にランクインするという快挙を果たしたことで、バンドはエクストリーム・メタル界の最大手レーベル、ニュークリア・ブラスト・レコーズとの契約を手にする。17年にリリースされた4枚目のフル・アルバム『オルトゥ・ウラ』は、変態性とメロディックさのコントラストが強烈な傑作となった。 そんな前作から約2年半、この度5枚目となるニュー・アルバム『ジディム』がリリースとなる。本作の内容については、ルーカスの「今回は古くからのファンを喜ばせる内容にしたかった」という発言に、すべてが凝縮されている。前作『オルトゥ・ウラ』は、前述のとおりメロディックな面が大きくフィーチャされており、結果としてリングス・オブ・サターンは、新たなファンの獲得に成功した。だが一方で、「ヘヴィさ、テクニカルさが足りない」と感じる長年のファンもいたという。考えてみれば、バンドが大きな人気を博したそもそもの要素は、テクニカルさ、そして変態さであったではないか。今回は初心を取り戻そう。そう考えた。だが、単にバック・トゥ・ルーツにとどまらないのが彼らの凄いところ。さらにテクニカルに、さらに変態に。自らの限界を破る挑戦をした作品。それが『ジディム』である。ヴォーカルにはエンタープライズ・アースのダン・ワトソン、ギターにはベリード・アライヴのチャールズ・キャズウェル、そして日本人最速シュレッダーとして名高い陽鬼を起用。ディミニッシュ、ホールトーンを多用しまくった、変態フレーズ満載の速弾き。異常なまでの高速ツーバス連打。奇妙極まりない楽曲構成。初期リングス・オブ・サターンの要素を煮詰めてさらにグレード・アップした本作は、とても人間業とは思えない、まさにエイリアン・デスコアの面目躍如。19年時点のエクストリーム・ミュージック界におけるテクニカル性、複雑性の極点。それが『ジディム』である。 【メンバー】 ルーカス・マン(ギター/ベース/シンセサイザー) ジョエル・オーマンズ(ギター) イアン・ベアラ(ヴォーカル) マルコ・ピトルゼッラ(セッション・ドラムス)