商品説明 DETAIL 80年代に登場、激闘の軌跡を歩んできたアメリカはニュージャージー出身のスラッシュ・メタル・バンド、オーヴァーキルによる久々のライヴ作品が登場する。ライヴ・アルバムとしては2002年発表の『WRECKING EVERYTHING』以来、ライヴ映像作品としては2008年発表の『LIVE AT WACKEN OPEN AIR 2007』以来となる。本作『ライヴ・イン・オーヴァーハウゼン』は、2016年4月16日にドイツのオーバーハウゼンにて撮影と録音が行なわれたのだが、この日のショウは彼らのキャリア全体を通じてもまさに特別なものとなった。こういうライヴを行なうのは、現段階においてはこの日が最初で最後である。1991年発表のバンドにとっての5枚目のアルバム『HORRORSCOPE』と、1985年発表のファースト・アルバム『FEEL THE FIRE』の、それぞれ25周年と30周年を記念するものとして開催、何と、一晩のうちに2枚のアルバムの全曲再現が立て続けに実行されたのだった。 元々、オーヴァーキル側と所属レーベルである”Nuclear Blast”との間で「ライヴ・アルバム/DVDを制作してリリースする」という契約はあったのだが、「2枚のアルバムを連続で全曲再現しよう」というアイディアはバンド側から出たものだった。「アルバム1枚の再現ライヴを記録するDVDというのはどのバンドも作っている。俺達は考え方を2倍にして、1晩で2枚分をやることにした」とボビー“ブリッツ”エルズワース(vo)は後に語っていた。ラインナップはそのブリッツ以下、彼と共に38年に亘ってバンドを引っ張ってきたD.D.ヴァーニ(b)、この20年のうちにバンドにすっかり定着したデイヴ・リンスクとデレク・テイラーというギター・チーム、そして当時のドラマーのロン・リップニッキの代役として加わっていたエディ・ガルシアという5人だ。 『HORRORSCOPE』は「ツイン・ギター=5人編成オーヴァーキル」による初めてのアルバムであり、当時のバンドの編成はブリッツとD.D.、元FAITH OR FEARのメリット・ギャント(g)、ロブ・カナヴィーノ(g)、そしてPAUL DI’ANNO’S BATTLEZONEにいたデンマーク人ドラマーという5人だった。ギタリストが2人いることを前提として初めて制作されたこのアルバムは、従来のオーヴァーキルサウンド以上にダイナミックな仕上がりとなり、「コマ」「サンクス・フォー・ナッシング」「ホラースコープ」というオーヴァーキルのライヴでの重要なレパートリーも生み出してもいる。なお、「フランケンシュタイン」はエドガー・ウィンターのカヴァー・ヴァージョンであり、オーヴァーキルのアルバム本編にカヴァー曲が収録されているのは今のところこれが最初で最後である。 そして『FEEL THE FIRE』は勿論、ブリッツ、D.D.、ボビー・ガスタフソン(g)、ラット・スケイツ(ds)という初期オーヴァーキルの4人編成で制作されたものだ。当時、アメリカ西海岸のベイエリアからはメタル新興勢力であるスラッシュ・メタル・バンド達が続々と登場していたが、オーヴァーキルは東海岸スラッシュ・メタルの代表として、英国ヘヴィ・メタルからの影響を色濃く反映させつつ、ゴシック・ホラー調のダークさやパンク・ロック流のエッジも備えたスラッシュ・メタルで華々しく登場した。オーヴァーキルサウンドにもこの33年間に微調整及び軌道修正はあったが、大本の基盤となっているのはこの『FEEL THE FIRE』というアルバムであり、このデビュー作で提示した彼ら固有のサウンドは現在のオーヴァーキルスタイルにも確実に息づいている。 更に、アルバム2枚の完全再現を終えた後、決まって彼らのライヴの幕引きを担うSUBHUMANS (サブヒューマンズ)のカヴァー「ファック・ユー」を怒濤の勢いで炸裂させているのも何とも痛快というほかない。 オーヴァーキル・ヒストリーを語る上で不可欠な2枚のアルバムのアニヴァーサリー・ライヴを完全収録した本作『ライヴ・イン・オーヴァーハウゼン』。オーヴァーキルファン、スラッシュ・メタル・ファン必携アイテムの登場である。 【メンバー】 ボビー“ブリッツ”エルズワース(ヴォーカル) D.D. ヴァーニ(ベース) デイヴ・リンスク(ギター) デレク・テイラー(ギター) エディ・ガルシア(ドラムス)