商品説明 DETAIL 【『Z2(Zスクエアード)+ライヴ・アット・ラウドパーク13』商品説明】 カナダの奇才、デヴィン・タウンゼンドの新作は『Z2(Zスクエアード)』と銘打たれた変則的なダブル・アルバムだ。そのうちDISC-1はデヴィン・タウンゼンド・プロジェクト名義での『SKY BLUE(スカイ・ブルー)』、そしてDISC-2はジルトイド(Ziltoid) という名義による『DARK MATTERS(ダーク・マターズ)』という成り立ちをしている。 1972年生まれのデヴィンは、既存の音楽カテゴリーを超越した多作なクリエイターとして広く認知され、ヘヴィ・メタル愛好家たちにはSOILWORKやLAMB OF GOD、BLEEDING THROUGHといったバンドの作品プロデュースを手掛けてきたことでも知られている。 彼は、世を代表する超絶ギタリスト、スティーヴ・ヴァイの『SEX RELIGION』(1993年)への参加で世に出てから現在に至るまで、約30枚にも及ぶ作品を世に送り出してきた。が、その発表名義はさまざまで、90年代半ばからはSTRAPPING YOUNG LADとして活動していたが、2006年には家族との生活を優先させるために同プロジェクトでの動きを停止。しかし彼のディスコグラフィには、THE DEVIN TOWNSEND BAND、DEVIN TOWNSED PROJECT、さらには彼自身のソロ名義での作品も名を連ねており、近年においてもその創作意欲と奇想天外な発想力はとどまるところを知らない。 今作『Z2(Zスクエアード)』を解くうえで重要なヒントとなるのは、2007年にリリースされた『ZILTOID THE OMNISCIENT』ということになるだろう。同作はいわゆるソロ名義のアルバムとしては今作のひとつ前の作品にあたり、その表題が示すように、全知全能を自称するジルトイドなる架空のキャラクターを主人公とする壮大な物語に仕上げられている。 前述の通り、今回の新作のうちDISC-2はジルトイドという名義で制作されており、あたかも架空の存在が生命を持ち始めたかのようなニュアンスが漂ってくるが、ジルトイドが“音楽的にほぼ全知全能”というべきデヴィンとイコールで結ばれる存在であることは疑うまでもない。デヴィンは、熱心なファンの間でも名盤との声が多い『ZILTOID THE OMNISCIENT』を振り返りながら「今となっては美化されたデモのように聴こえる」とまで語っている。当然ながら、彼にその言葉を吐かせたのは『Z2(Zスクエアード)』の完成を経た現在の達成感と自信ということになるだろう。 しかも7年という時間経過のうちにテクノロジーはさらに進化し、デヴィンの音楽的視野もまた広がりを増している。今作は、いわば彼にとっての2014年なりの制作フォーマットに則って体現された『ZILTOID THE OMNISCIENT』の続編というべきものであり、同時に現在の彼自身の欲求を満たすものなのだ。いわゆるヘヴィ・ロックの領域にとどまることなく、アヴァンギャルドで、シネマティックで、地獄のようなヘヴィネスと天国のようなメロディの響きを併せ持つデヴィン・タウンゼンドの音楽的特性は、この2枚組作品に過度なほどの密度で凝縮されている。架空のサウンドトラックという形容も可能だろう。2,000人ものファンの歌声をオンラインで集めながら作成されたという“ファン・クワイア”をフィーチュアした楽曲の存在にも注目したい。 さらに本作は日本限定のスペシャル仕様として、2013年10月19日にさいたまスーパーアリーナで開催された「ラウドパーク13」にデヴィン・タウンゼンド・プロジェクトとして出演したライヴの模様を収録したDVDを追加!デヴィン・タウンゼンドの最新パフォーマンスを堪能できるとともに当日参加したファンにとっては貴重なメモリアル作品と言えるだろう。 もちろん、謎はまだまだたくさん残されているが、それはこれから徐々に解き明かされることになるに違いない。なお、本作と同時に、彼の新プロジェクトであるCASUALITIES OF COOL(カジュアリティーズ・オブ・クール)のアルバムも発売を迎えることになっている。ますます全知全能ぶりに磨きをかけているデヴィン・タウンゼンド。音楽ファンであるならば、この存在に注目せずにはいられないはずだ。 【2CD収録曲】 [DISC 1] 『スカイ・ブルー』デヴィン・タウンゼンド・プロジェクト 01.リジョイス 02.フォールアウト 03.ミッドナイト・サン 04.ア・ニュー・レイン 05.ユニヴァーサル・フレイム 06.ウォリアー 07.スカイ・ブルー 08.サイレント・ミリティア 09.レイン・シティ 10.フォーエヴァー 11.ビフォアー・ウィ・ダイ 12.ザ・ワンス・フー・ラヴ [DISC 2] 『ダーク・マターズ』 ジルトイド 01.Z スクエアード 02.フロム・スリープ・アウェイク 03.ジルトイディアン・エンパイア 04.ウォー・プリンセス 05.デスレイ 06.マーチ・オブ・ザ・プーザーズ 07.ワンダリング・アイ 08.アース 09.ジルトイド・ゴーズ・ホーム 10.スルー・ザ・ワームホール 11.ディメンション Z 【初回限定盤DVD】 「ラウドパーク13」完全収録(2013年10月19日 さいたまスーパーアリーナ) 01.トゥルース 02.レギュレーター 03.クリスティーン 04.キングダム 05.リベレーション 06.ウォー 07.ジューラー 08.グレイス 【『カジュアリティーズ・オブ・クール』商品説明】 カナダが生んだプログレッシヴ・ヘヴィ・ミュージックの奇才、デヴィン・タウンゼンドの新たな挑戦の場。それがカジュアリティーズ・オブ・クールである。 こんな紹介の仕方をすると、多作かつ多様な作風で知られるデヴィンが、またもやカテゴライズ不能な実験的プロジェクトを始動させたものと解釈されるかもしれない。いや、ある意味エクスペリメンタルで既存のジャンルからはみ出しているのは事実なのだが、カジュアリティーズ・オブ・クールの音楽は、いわゆるヘヴィさやメタリックな感触、過激な攻撃性などとはまったく無縁のもの。実際のところ、一部ではカントリー・ロックだとかアンビエント・フォークといった形容もされており、デヴィン自身は「霊にとりつかれたジョニー・キャッシュのような音楽」などと喩えていたりもする。 カジュアリティーズ・オブ・クールは、基本的にはデヴィンと、チェ・エイミー・ドーヴァルという女性ヴォーカリストによるデュオという成り立ちをしている。チェは2009年にリリースされたデヴィン・タウンゼンド・プロジェクト名義でのアルバム『KI(氣)』にも参加していた人物だ。 デヴィンはこのプロジェクト始動のために数年前から曲作りやスタジオワークを重ねており、多くの北欧のミュージシャンなどが関わってきたという。そのなかにはスウェーデンのプログレッシヴ・ロック・バンド、KAIPAのメンバーで、フランク・ザッパ、ドウィージル・ザッパなどとの活動歴を持ちMESHUGGAHのギタリストであるフレドリック・トーデンダルが1997年に発表したソロ・アルバムにも参加していたドラマー、モーガン・オーグレンも含まれている。 こうした固有名詞を挙げてしまうとますます混乱を招くことになるかもしれないが、間違ってもカジュアリティーズ・オブ・クールの音楽はMESSUGGAHのようなエクストリーム・ヘヴィ・ロックではない。繰り返すが、カントリー、フォーク、あるいはヒーリング・ミュージックとすら形容可能なものだ。 とはいえデヴィンは、ヘヴィ・ミュージックに飽きたわけではない。彼はこの『カジュアリティーズ・オブ・クール』と題されたアルバムに収録されている楽曲について「ヘヴィなものを追求するかたわら、すべてを終えてから深夜に作りたいものがこれなんだ」と説明している。さらには「70年代のAMラジオのような、バックグラウンド・ミュージックになるものにしたかった」とも。実際、フォーク・ミュージックは彼が少年期に親しんでいたもののひとつでもあり、いわば彼にとってのルーツ・ミュージックの一部ということにもなるだろう。 だが「デヴィン、突然の方向転換か?」と慌ててはいけない。本作と同時にリリースされる彼自身の名義による2枚組アルバム『Z²(Zスクエア)』は、カジュアリティーズ・オブ・クールとは似ても似つかない、ヘヴィで、シネマティックで、アヴァンギャルドな作品である。かのスティーヴ・ヴァイの名盤『SEX RELIGION』(1993年)への参加で世に出てから現在に至るまで、約30枚にも及ぶさまざまな作品を世に送り出してきたデヴィン。その創作意欲と奇想天外な発想力は、今もとどまるところを知らない。カジュアリティーズ・オブ・クールが今後どのような道程を歩むことになるのかについてはまだ明かされていないが、この奇才、いや、天才に、また新たな表現の場がひとつ加わったことを、音楽ファンは歓迎すべきだろう。 【2CD収録曲】 [DISC 1] 01.ダディ 02.マウンテントップ 03.フライト 04.ザ・コード 05.ムーン 06.ピア(インストゥルメンタル) 07.エーテル 08.ヘイダ 09.フォーギヴ・ミー 10.ブロークン 11.ボーンズ 12.デススコープ 13.ザ・フィールド 14.ザ・ブリッジ 15.ピュア(インストゥルメンタル) [DISC 2] 01.ゴースト・ワイヴス 02.ドレインド 03.ディグ・フォー・ゴールド 04.デッド・アイズ 05.ドレンチ 06.メンド(インストゥルメンタル) 07.ホエア・ユーヴ・ビーン 08.ゴーン・イズ・ゴーン 09.ファイト 10.グラス・ワールド 11.アクエリアス 12.パースペクティヴ 13.ムーンシャイン 【インタビュー】 鬼才デヴィン・タウンゼンド「そんな自由さが、音楽的なフリーダムを与えてくれるんだよ」 ハード・ロック/ヘヴィ・メタル界が誇る異才デヴィン・タウンゼンドが『Z2(Zスクエアード)』『カジュアルティーズ・オブ・... BARKSニュース|2014年10月30日