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音響機材メーカー『サムソン・テクノロジーズ』のディレクターであるマーク・メンギーの提唱によるこのプロジェクト。豪華アーティスト陣を迎えて毎年行われてきた楽器クリニック・イベント&ジャム・セッション『メタル・マスターズ』の発起人でもある彼が交流のあるミュージシャン達と共に創り上げたスーパー・プロジェクトによるアルバムが『メタル・アリージェンス』だ。

プロジェクトの軸となるメンバーはアレックス・スコルニック(ギター/テスタメント)、デイヴ・エレフソン(ベース/メガデス)、マイク・ポートノイ(ドラムス/ドリーム・シアター〜ザ・ワイナリー・ドッグス)というラインナップだ。アルバムの曲ごとにゲスト・アーティストが参加している。

「スーパーグループを超えたマルチ・スーパーグループ」(スコルニック)、「メタル・ファンがメタル・ファンのために演奏する、鋼鉄の連帯感。俺がずっとやりたかったことを100%増幅させた」(ポートノイ)、「机上の空論じゃない。現実となったんだ」(エレフソン)と語るこのプロジェクトは2014年、モーターヘッドがヘッドライナーを務めた海洋クルーズ『モーターボード』で本格始動。チャック・ビリー(テスタメント)、ジョーイ・ベラドナ(アンスラックス)、フィル・アンセルモ(パンテラ〜ダウン)、フィル・キャンベル(モーターヘッド)らがステージに上がり、ブラック・サバスやジューダス・プリースト、アイアン・メイデン、ディオ、キッス、ラッシュ、パンテラによる名曲の数々を共演して、大声援を浴びている。

本作『メタル・アリージェンス』ではそれを一歩進め、全曲がオリジナル新曲となっている。メタルの伝統を受け継ぎながら、その“様式”に依存するのではなく、現在進行形のメタルを創り上げていくのが、彼らのメタルへの敬意の表れだ。

ランディ・ブライ(ラム・オブ・ゴッド)が叫びゲイリー・ホルト(エクソダス/スレイヤー)が怒濤のリフで攻める「ギフト・オブ・ペイン」、ムーディな曲調からフィル・アンセルモ(パンテラ〜ダウン)の怒りが炸裂する「ダイイング・ソング」、マイク・ポートノイの本格スラッシュ・ドラミングに乗せてチャック・ビリー(テスタメント)とアンドレアス・キッサー(セパルトゥラ)が畳みかける「キャント・キル・ザ・デヴィル」、マーク・オセグエダ(デス・エンジェル)とクリスティーナ・スカビア(ラクーナ・コイル)がドラマチックな応酬を聴かせる「スカーズ」など、現代メタル界のトップ・チームが一丸となって襲いくる。8分近くにおよぶ3部構成のインストゥルメンタル・ナンバー「トライアンギュラム」ではアレックス・スコルニックとマシュー・K・ヒーフィー(トリヴィアム)、ベン・ワインマン(ディリンジャー・エスケイプ・プラン)、ロン・“バンブルフット”・サール(ガンズ&ローゼズ)、フィル・デンメル(マシーン・ヘッド)、ミーシャ・マンソー(ペリフェリー)による壮絶なギター・バトルが繰り広げられる。　なお10曲目はディオのカヴァー「ウィ・ロック」を収録。豪華アーティスト陣を迎えた盛大なセレブレーションは圧巻だ。

フェスティバルなどで本格的にライヴ・プロジェクトとしても始動するといわれるメタル・アリージェンス、世界のどこでそのステージが実現するか?アルバム『メタル・アリージェンス』はメタル新時代の扉を蹴破って開ける強烈な一撃だ!