ドゥーム・メタルの開祖の1つとされるカリフォルニアのCirith Ungol。その結成は、何と71年にまでさかのぼる。そんな彼らが『Frost and Fire』でデビューしたのが、81年のこと。Celtic Frostが、このアルバム・タイトルからバンド名をとったという事実だけでも、この作品の重要性がわかろうというもの。84年にリリースされたセカンド・アルバム『King of the Dead』は、ドゥーム・メタル・クラシックとして、現在も多くのファンに崇められている作品だ。その後『One Foot in Hell』(86年)、『Paradise Lost』(91年)と2枚のアルバムをリリースした後、92年にバンドは解散。皮肉なことに、彼らが活動を停止するのと入れ替わるように、リー・ドリアン率いるCathedralが、ドゥーム・メタル・ブームを巻き起こす。結果、Cirith Ungolは、ドゥーム・メタルの父として、カルトなステータスを獲得したのである。そんな彼らも15年に復活。20年には29年ぶりの新作『Forever Black』をリリース。80年代当時とまったく変わらぬCirith Ungol節を聴かせ、世界中のマニアを驚かせた。
2023年10月、3年ぶりとなるアルバム『Dark Parade』をリリース。本作もひたすらヘヴィでエピックなドゥーム・メタルを聴かせる。独特すぎるティム・ベイカーのヴォーカルも相変わらず。ベーシストを務めるのは、前作に引き続き、Night Demonのジャーヴィス・レザビー。