シエナ・ルートはスウェーデンのヴィンテージ・ヘヴィ・ロック・バンド。97年頃に結成され、04年に『A New Day Dawning』でアルバム・デビュー。これまでに7枚のアルバムを発表している。そのサウンドは60年代〜70年代のロックから大きく影響されており、ヘヴィなオルガンやラウドなギター、派手なドラミングはサイケデリック・ロックを彷彿とさせるもの。フルートやフェンダー・ローズなど、クラシック・ロックの定番楽器も導入している。
その後アトミック・ファイア・レコードと契約し、アルバム『レヴェレイション』をリリースする。自らのスタイルを「ダイナミックなロックの原点の経験」と定義する彼ら。今回のアルバムも、その定義通りの作品だ。ヘヴィなリフ、メロディックなソロ、そしてエモーショナルなヴォーカル。時々顔を出すオリエンタルな雰囲気が、サイケデリック風味を醸し出す。ロックが真のロックであった頃の雰囲気を、21世紀に蘇らせるのに成功している、数少ないバンドの一つである。