ハングマンズ・チェアーはフランスのメタル・バンド。結成は05年。07年に『(A Lament for…)The Addicts』でアルバム・デビューを果たす。当時はダウンを思わせるサザンロック風のスタイルを聴かせていた彼らであるが、『Leaving Paris』(10年)、『Hope///Dope///Rope』(12年)、『This Is Not Supposed to be Positive』(15年)、『Banlieue triste』(18年)とアルバムを重ねるごとに、その音楽性は多様化。ハードコアからタイプ・オー・ネガティヴ、アリス・イン・チェインズ、シスターズ・オブ・マーシー、さらにはシューゲイズまでをも飲み込んだ、自ら「コールド・ドゥーム」と呼ぶオリジナリティあふれるスタイルへと到達した。
そんな彼らがヨーロッパの大手ニュークリア・ブラスト・レコードと契約。2022年2月に6枚目となるアルバム『ア・ローナー』をリリース。
同じくフランスのアルセストも独特の美学でブラック・メタル以外のファン獲得に成功したが、このハングマンズ・チェアーにも同じ香りが感じられる。ドゥーム・メタルだけでなく、カタトニアやフィールズ・オブ・ザ・ネフィリムあたりのファン、あるいはポスト・メタル好きにもアピールすること間違い無し。