フィンランドのアウリは、ツォーマス・ホロパイネン、トロイ・ドノックレイ、そしてヨハンナ・クルケラという3人からなるバンド。ツォーマスはナイトウィッシュのリーダーであり、トロイもナイトウィッシュのメンバー。そしてヨハンナはツォーマスの奥様である。アウリが結成されたのは11年のこと。18年にはバンド名を冠したアルバムでデビューを果たした。
21年にセカンド・アルバム『II – ゾーズ・ウィ・ドント・スピーク・オブ』をリリース。ヴァイオリン、ヴィオラ、マンドリン、ブズーキといったメンバーたちの担当楽器を見ればわかる通り、アウリのスタイルはケルト音楽をはじめとしたワールド・ミュージックから大きな影響を受けたもの。ヨハンナのヴォーカルも実に美しく、数々のアコースティック楽器、そしてツォーマスによるキーボードがまるで夢の中のような儚く幻想的な世界を作り出していく。なかなかそのスタイルを言葉で説明するのは難しいが、さしずめプログレッシヴなワールド・ミュージックとでも言うべきか。ナイトウィッシュ、そしてウィンターサンのドラマー、カイ・ハフトも参加。ヘヴィメタルではないとは言え、ナイトウィッシュ、ツォーマスのファンであれば、アウリの世界観はたまらないことだろう。