クラシックのバックグラウンドを持ち、4オクターヴの声域を誇る実力派ヴォーカリスト、ブリトニー・スレイズ擁するカナダのアンリーシュ・ジ・アーチャーズ。そのスタイルはメロディック・パワー・メタル・バンドと言われることも多いが、デス・ヴォーカルが取り込まれているなど、その射程は意外と広い。
07年、ブリトニーとドラムのスコット・ブキャナンを中心に、アンリーシュ・ジ・アーチャーズは結成された。09年、自主制作にてデビュー・アルバム『Behold the Devastation』をリリース。11年に再び自主制作により、セカンド・アルバム『Demons of the AstroWaste』を発売したのち、ついにヨーロッパの大手ナパーム・レコーズとの契約を獲得。演奏、楽曲、歌詞、あらゆる面で一皮も二皮も剥け、一気にメジャー感の増した15年の『Time Stands Still』は、アンリーシュ・ジ・アーチャーズの名を一気に世界へと広めた。17年にリリースされた次作、『Apex』ではさらなるパワーアップを見せた。ブリトニーの圧倒的な歌唱力を武器として、アンリーシュ・ジ・アーチャーズはパワー・メタル界制覇へと邁進していったのである。それから3年。2020年8月には、5枚目となるアルバム、『アビス』を満を辞してリリースした。