“スラッシュ・メタル四天王”の一角を占め、メタル界に君臨するメガデスのベーシストとして、デイヴ・エレフソンはバンドの全盛期を支えてきた。『ラスト・イン・ピース』(1990)『破滅へのカウントダウン』(1992)『ユースアネイジア』(1994)などの名盤でプレイする一方でF5、メタル・アリージェンスなどの別働プロジェクトでも活動する彼が、初めて自らの名前“エレフソン”を冠して2020年3月初のソロ・アルバム『スリーピング・ジャイアンツ』を発表。
デイヴの新たな旅立ちに共鳴した仲間たちがゲスト参加、共鳴することで爆発的な化学反応を起こしている。クリス・ポーランド (元メガデス)、ロン“バンブルフット”サール (元ガンズ・アンド・ローゼズ / サンズ・オブ・アポロ)、ジョン・ブッシュ (元アンスラックス、アーマード・セイント)、マーク・トレモンティ (アルター・ブリッジ / クリード)、デイヴィッド・グレン・アイズレー (元ジェフリア / ハウス・オブ・ローズ / オリヴィア・ハッセーの夫)、スティーヴ・コンリー (フロットサム&ジェットサム)、 DMC (RUN DMC)などとの共演は、単なるオールスター・アルバムの域を超えて、実力者同士の火花を散らすバトルだ。
同年11月には『ノー・カヴァー』と題されたアルバムを発表。タイトルとは反対のカヴァー集となっていて、ジューダス・プリースト、トゥイスティッド・シスター、モーターヘッド、オジー・オズボーン、AC/DC、デフ・レパードといったヘヴィメタル/ハードロックの大御所から、クイーン、デッド・ケネディーズ、ビリー・アイドルに至るまで、ビッグ・アーティストたちによる往年の名曲がギッシリと詰め込まれている。
この作品も参加しているアーティスト陣は異様なまで豪華。チャーリー・ベナンテ(アンスラックス)、デイヴ・ロンバード(元スレイヤー)、デイヴ・マクレイン(元マシーンヘッド/セイクレッド・ライク)、ジェイソン・マクマスター(元ウォッチタワー)、アンドリュー・フリーマン(オフスプリング)、ガス・G、ドロ・ペッシュ、フランク・ハノン(テスラ)、マーク・スローター(スローター)、アル・ジュールゲンセン(ミニストリー)、そして元メガデス勢のチャック・ビーラー、グレッグ・ハンデヴィット(初期のメガデスのギタリストで、のちにフビライ・ハンを結成したあの人!)。トゥイスティッド・シスターのカヴァーには、ご本人エディ・オヘダまでもが参加。まさにエレフソンの人脈フル活用。
彼の“本宅”であるメガデスはデイヴ・ムステインの喉頭ガンで活動休止を余儀なくされている。