フィンランドが生んだギターヒーロー、アレキシ・ライホ率いるチルドレン・オブ・ボドムについて、多くの説明は必要ないだろう。その結成は、93年にまでさかのぼる。97年にデビュー・アルバム『Something Wild』がリリースされると、世界中のメタル・ファンが、彼らの名を口にするようになる。強烈な速弾きギター、そして卓越したメロディ・センスという、およそデス・メタルらしからぬ武器を手にした彼らは、エクストリーム・メタルに革命をもたらしたと言っても過言ではない。『Hatebreeder』(99年)、『Follow the Reaper』(00年)、そしてDeath 'n' roll 路線も見据えた03年の『Hate Crew Deathroll』といったアルバムを、メロディック・デス・メタルというジャンルの頂点とみなす人も少なくないだろう。
そして2019年、前作『I Worship Chaos』から約3年ぶりに、10枚目となるアルバム『ヘックスド』がリリースされた。アレキシのギター、そしてヤンネのキーボードが紡ぎ出す極上のメロディの数々、高速ギター・ソロ、そして21世紀以降の彼らが果敢に取り入れてきたグルーヴ。チルドレン・オブ・ボドムのすべてが詰まっている。