ゲイリー・バーデン、グラハム・ボネット、ロビン・マッコーリー、ドゥギー・ホワイト。 MSG、そしてテンプル・オブ・ロックのヴォーカリストたちが集結したマイケル・シェンカー・フェストは、まさにマイケル・シェンカーという類まれなるアーティストの集大成だ。ライヴ・プロジェクトとして始動したが、18年には『レザレクション』でアルバム・デビューし大きな話題となった。16年8月、”LOUD PARK 2017”のヘッドライナー、そして18年8〜9月と、すでに3回の来日を果たしている。
そして2019年、早くもセカンド・アルバム、『レヴェレイション』をリリース。コンセプトはマイケルの身に起こったこと、そして現在起こっていること。つまり、彼の人生そのものについて。アルバム・タイトルの「レヴェレイション」とは、「啓示」の意。すなわち、「神あるいは超越的存在が、人間の力では認識できない秘密を示すこと」である。
『レヴェレイション』の製作中、マイケル・シェンカー・フェストは悲劇に見舞われている。2019年1月、ドラマーのテッド・マッケンナが急逝。『レヴェレイション』は、そんな悲しみを乗り越えて作られたアルバムでもある。テッドの遺志を継いでいるのは、サイモン・フィリップスとボド・ショプフの2名。前者はマイケル・シェンカー・グループのデビュー・アルバムに、後者は『パーフェクト・タイミング』や『セイヴ・ユアセルフ』に参加した、いずれもマイケルと縁の深いドラマーである。
明るくポップなものからハードなロック・チューン、そしてもちろんお家芸の哀愁たっぷりのメロディ、ハーモニーあふれる美しいナンバー。名ヴォーカリストたちによる絶唱、マイケルの魂あふれるプレイは必聴だ。