フィンランドのヘルシンキ出身の若きロックンローラー。
2年ぶり3枚目のアルバム『バッド・ブラッド・ライジング』がリリースされた2017年は、サンタ・クルーズの結成10周年に当たる。2007年、まだ15歳だったアーチーがギタリストのジョニーと出会い、かねてから決めていたバンド名で活動を開始。その翌年にベーシストのミディーが加入し、2年後にドラマーのタッズと出会って、結成された。オジー・オズボーン、アイアン・メイデン、モトリー・クルー、ガンズ・アンド・ローゼズ、スキッド・ロウ等に影響を受けた彼らが、10代ならではのパワーとロングヘアを武器に編み出した痛快なロックンロールは、まずフィンランドで火がついた。
2013年、デビュー・アルバム『スクリーミング・フォー・アドレナリン』をリリース。本国とイギリスで精力的にツアーを行なった他、スキッド・ロウの前座としてドイツとベルギーにも訪れた2015年発表のセカンド・アルバム『サンタ・クルーズ』は本国のチャートで初登場3位を獲得。同年ヨーロッパ・ツアーを敢行し、2016年はセバスチャン・バックの北米ツアーに帯同、11月には初来日公演を実現させた。そして、『ローリング・ストーン』誌が「知っておくべき10の新アーティスト」の一つに彼らを選ばれるなど、世界的に注目されている。
ツアーやアルバムのリリースなど、順調な活動に見えた彼らであったが、2018年3月突如としてアーチー以外のメンバー3人が脱退することが発表される。そのため6月に予定していた来日公演もキャンセルとなった。
ひとり残り再出発を決意したアーチーは、パヴ・クルーズ(G)、エロ・クルーズ(B)、トキシー・クルーズ(Ds)という新たなメンバーを迎えた。エロ・クルーズは、小学生の時に一緒にバンドを結成した子ども時代からの友人だ。このメンバーで、2019年4月先行シングル「チェンジ・オブ・シーズンズ」をリリース、続いて10月に4枚目のアルバム『カタルシス』をリリースした。新体制で精力的に活動をする中、2020年5月、エロ・クルーズ(B)がバンドからの脱退を発表している。