世界有数のメタル大国であるドイツにおいて、デビュー以来30年近くも第一線を走り続けている、ジャーマン・メタルの大ベテラン、ブラインド・ガーディアン。
ブラインド・ガーディアンの前身であるLUCIFER'S HERITAGEは1984年に結成されている。そして2本のデモ・テープを制作し発表すると『METAL HAMMER』誌に絶賛され、バンドは新たな可能性を求めてバンド名をBlind Guardianに改名。この時点でメンバーはハンズィ・キアシュ(Vo&B)、アンドレ・オルブリッチ(G)、マーカス・ズィーペン(G)、トーメン・スタッシュ(Dr)に固まっている。2005年にトーメン・スタッシュが円満脱退。ヴォーカルとベースを兼任していたハンズィ・キアシュは1998年以降歌に専念しているため、ライヴではサポート・メンバーがベースを担当しているものの、デビュー以来ほぼおなじメンバーで続いている。
1987年、No Remorseと契約し、翌年1stアルバム『バタリアンズ・オブ・フィア』を発表。1989年の2nd『フォロー・ザ・ブラインド』にカイ・ハンセン(ガンマ・レイ)が参加、2曲でリードギターを弾き、歌まで披露したことによって日本のジャーマン・メタル・ファンにも広く名前が知られるようになった。日本では1990年にリリースされた3作目『テイルズ・フロム・ザ・トワイライト・ワールド』でデビュー。4作目『サムホェア・ファー・ビヨンド』(1992)リリース後の同年末には初の日本公演を行い、この時の模様はライヴ・アルバム『トーキョー・テイルズ』(1993年)として発表された。続く、『イマジネーションズ・フロム・ジ・アザー・サイド』(1995)、『ナイトフォール・イン・ミドル・アース』(1998)などのクラシック・アルバムのリリースにより、本国ドイツはもちろんヨーロッパ全土や北米・南米で絶大な支持を獲得、そして日本のメタルヘッズからも長きに渡り熱い支持を受けている。
2017年には、ライヴ・アルバム『ライヴ・ビヨンド・ザ・スフィアス』をリリース。2015年に行った欧州ツアーの各公演をライヴ・レコーディングし、定番曲や新曲のほか、これまでライヴではほとんど演奏されなかった楽曲も含め、全22曲を厳選して収録されている。
2019年には、約4年ぶり通算11作目となる『レガシー・オブ・ザ・ダーク・ランズ』をリリース。“ブラインド・ガーディアン・トワイライト・オーケストラ”名義での初のアルバム。メロディと起伏に富んだドラマチックな音楽性、ファンタジーに題材をとった歌詞世界、オーケストラを導入した重厚なサウンドを武器にしてきた彼らだが、そんな個性を極限まで増幅させた劇的世界観を提示している。