1986年、デビュー・アルバム『メカニカル・レゾナンス』を引っ提げて、カリフォルニア州サクラメントから登場したテスラ。当時、主流だったポップ・メタル勢とは一線を画すようなブルースやソウルフルなテイストのあるメロディックなハード・ロックが注目を集め、アルバムは全米だけで100万枚を超えるセールスを記録する。その勢いに乗ってリリースした2ndアルバムの『ザ・グレイト・レディオ・コントラヴァーシー』(1989年)からバラードの「ラヴ・ソング」が全米シングル・チャート最高10位にランクされ、バンドは大ブレイクを果たす。
1990年に、当時としては珍しかったアコースティック・セットによるライヴを実施し、その様子を『ファイヴ・マン・アコースティカル・ジャム』(1990年)としてリリースすると、これが全米チャート最高12位、シングルの「サインズ」が全米最高9位に入るヒットを記録。90年代にMTVアンプラグドが盛り上がるきっかけを作ることになる。さらに3rdアルバムの『サイコティック・サパー』(1991年)を全米チャート最高13位に送り込んだ後、時代の変化に合わせて、ヘヴィな要素を入れた4thアルバムの『バスト・ア・ナット』(1994年)をリリースしたものの、活動に行き詰まったバンドは1996年に解散を選択する。
2000年に再結成した彼らは、復活作の『イントゥ・ザ・ナウ』(2004年)、6thアルバムの『フォーエヴァー・モア』(2008年)、7thアルバムの『シンプリシティ』(2014年)を発表する一方で、カヴァー・アルバムやライヴ・アルバムもリリース。その間に2007年には『LOUD PARK 07』にも参加するなど、精力的にライヴ活動も行なう。2016年には、デビュー作『メカニカル・レゾナンス』のリリース30周年を記念して全曲プレイしたライヴ・アルバム『メカニカル・レゾナンス・ライヴ』をリリースしている。