ブリティッシュ・ハード・ロックの雄として70年代初期から現在に至る約40年に以上にわたってたゆまず活動を続けているユーライア・ヒープ。デビュー40周年記念と銘打って、2010年には約19年ぶり3度目となる来日公演を行っている。この来日公演は彼らのキャリアにおける最高傑作として知られている4作目のアルバム『悪魔と魔法使い』の完全再現を中心としたパフォーマンスで、決して衰えることのない彼らのスキルをまざまざと見せつけるものとなった。
2013年5月21日、35年以上にわたってバンドに在籍していたベーシストのトレヴァー・ボルダーが急逝している。オリジナル・メンバーのミック・ボックスとともに長年にわたってユーライア・ヒープの屋台骨を支えてきた彼にとって、これが結局最後の来日公演となってしまった。ボルダー療養中のツアーはデイヴィー・リマーが代わりをつとめ、彼の死後は正式メンバーとして活動している。