ボブ・マーリーは、1945年ジャマイカ出身。友人であった、バニー・ウェイラー、ピーター・トッシュ、ジュニア・ブレスウェイトと共にウェイラーズを結成し、1965年『ザ・ウェイリング・ウェイラーズ』でデビューする。最後となったオリジナル・アルバム『アップライジング』の80年6月のリリースと共に始まったツアーは6、7月のヨーロッパ、さらに9月のUSAへと行われていくが、9月23日ペンシルヴァニア州、ピッツバーグのステージを最後に、ボブ・マーリーの体調不良から以降の予定がキャンセルされ、その後、二度と彼はステージに戻ることはなかった。以前から発症していた癌のため闘病生活、療養の甲斐なく81年5月11日、わずか36歳で、その人生を閉じることとなる。
しかし、彼の残した音楽は、単にレゲエ、ジャマイカン・ミュージックという枠に収まることなく、いまも世界中の音楽ファンに広く愛され、親しまれている。差別や政治的な対立、抑圧のない社会を訴え、普遍的な愛のメッセージを送った彼の音楽はジョン・レノン等と共に、音楽を愛する世界中の人々の共通言語として地域や世代を超えて、これからも聴かれ続けていく。