エリック・クラプトンにはお気に入りのコンサート会場が2ヵ所存在する。ひとつは我が日本にある日本武道館、もうひとつがクラプトンのお膝元ロンドンにあるロイヤル・アルバート・ホール(以下RAH)である。
2015年11月リリースの『スローハンド・アット・70 - エリック・クラプトン・ライヴ・アット・ザ・ロイヤル・アルバート・ホール』はファイナル・ツアーのフィナーレを飾る2015年のRAH公演をシューティング&レコーディグしたものである。
1963年にデビューして以来、節目節目では必ずRAHでコンサートを行ってきたエリック・クラプトン。1968年のクリーム“解散コンサート”。1983年のデビュー20周年記念のチャリティ・イヴェントとして、“ARMSコンサート”と“プリンス・トラスト”を行い、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジとの三大ギタリスト揃い踏みとなったことで話題となった。1988年には“デビュー25周年記念公演”。RAHの連続公演新記録を樹立した1990/1991年の“ジャーニーマン・ツアー”と“24ナイツ”。2005年には“クリームの再結成公演”もRAHで果たしている。今回はファイナル・ツアーということもあり、日本でいう古稀となったエリック・クラプトンは、馴染み深いRAHでもってツアーを締めくくった。