スコットランドが誇る元祖ハードロック・バンド、ナザレス。結成は68年だから、その活動歴はもう50年を超える。これまでに24枚のアルバムをリリース。70年代にはディープ・パープルにその実力を認められ、ロジャー・グローヴァーが彼らのアルバムをプロデュースしたこともある。ダン・マッカファーティーによる独特のヴォーカルは、ガンズ・アンド・ローゼズのアクセル・ローズに大きな影響を与えたことも、よく知られている。
残念ながら13年、ダンは健康上の理由でバンドを去ってしまったが、その後も新ヴォーカリストを加え活動を継続しているナザレス。そんな彼らが4年ぶり、25枚目となるアルバム『サヴァイヴィング・ザ・ロウ』をリリースする。兎にも角にもノリノリのハードロックがギッシリ。いずれも半世紀の重みを感じさせる貫禄に満ちあふれていながら、一切の古さを感じさせないのが凄い。まさにナザレスにしか作ることのできないハードロック・アルバムだ。前作から参加しているカール・センタンスのヴォーカルも、見事にその音楽性に調和しており、違和感ゼロ。ガンズ以降のハードロック・ファンにもぜひ聴いてもらいたい、真のハードロックだ!
