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バトル・ビーストは2008年にフィンランドのヘルシンキにて、高校の同級生だったアントン・カバネン(g)、ユーソ・ソイニオ(g)、プル・ヴィッキ(ds)の3人と、ニッテ・ヴァロ(vo)、エーロ・シピラ(b)、ヤンネ・ビョルクロト(key)の6人によって結成されている。2年後の2010年にドイツのメタル・フェスティヴァル“Wacken Open Air”に一般出場するためのコンテスト“Wacken Metal Battle”で優勝し、さらにフィンランドのラジオ局“ラジオ・ロック”が主宰するコンテストの“Radio Rock Starba”でも優勝したことで、フィンランドのインディー・レーベル“ハイプ・プロダクション”と契約が成立。アルバム『スティール』(’11年)でデビューを果たす。
このアルバムに収録された曲がラジオ局で頻繁にオンエアされたこともあって、アルバムがフィンランド・チャート最高7位にランク・インすると、ドイツの著名なメタル・レーベル“ニュークリア・ブラスト”の目に止まり、2012年にはヨーロッパ全土および日本でもリリースされる。さらに同郷のシンフォニック・メタル・バンドのナイトウィッシュのヨーロッパ・ツアーのオープニング・アクトを務めたことで、その名を広く知らしめることに成功する。
2012年秋にニッテが家庭の事情により脱退したため、YouTubeで見つけたノーラ・ロウヒモ(vo)を迎えたバンドは、新体制でソナタ・アークティカのサポートとしてヨーロッパ・ツアーを実施。その流れのまま2ndアルバム『バトル・ビースト』(2013年)をリリースすると、代表曲となる「レット・イット・ロアー」を収録したこの作品も本国のチャート最高5位を記録する。さらに2013年11月に東京で行なわれたメタル・イヴェント“LOUD & METAL MANIA”で初来日公演も実現させた彼らは、2014年には“LOUD PARK 14”に参加し、その圧倒的なパフォーマンスで日本のメタル・ファンにも広く知られることとなる。翌2015年1月に3rdアルバム『アンホーリー・セイヴィアー』(2015年)をリリース、母国フィンランドのナショナル・チャートで1位を奪取した。同年4月の単独来日公演も大盛況になったが、アルバム・リリース後にアントンが脱退したため、来日公演はヤンネの弟のヨーナ・ビョルクロト(g)が同行し、そのまま彼は正式メンバーとなる。
2017年2月には、4枚目のアルバム『ブリンガー・オブ・ペイン』をリリース、2作連続でフィンランドのチャート1位を獲得している。同年9月には4回目の来日公演を行い、日本でも絶大な支持を得てきた。2019年にはバンド史上最も起伏に富んだ音楽性を誇る、5枚目のアルバム『ノー・モア・ハリウッド・エンディングス』をリリースしている。2025年最新アルバムを発売。