Dragonheartは、その名から想像される通りのエピックでファンタジックなスタイルを武器にする、ブラジルのパワー・メタル・バンド。結成は、97年にまでさかのぼる。00年には『Underdark』でアルバム・デビュー。その後も『Throne of Alliance』(02年)、『Vengeance in Black』(05年)、『The Battle Sanctuary』(15年)と、スローペースながらもリリースを重ねていき、着実にファン層を拡大していった。
2023年には8年ぶり5枚目のアルバム『The Dragonheart’s Tale』をリリース。バンドのオリジナル・ヴォーカリスト、Eduardo Marquesの復帰作となる本作も、疾走しまくる楽曲、メロディックなリフ、そしてパワフルなハイトーン・ヴォーカルと、パワー・メタルのお手本のような仕上がり。酒場の音楽を思わせるアコースティック・チューンからシンフォニックなアレンジメントまでと、その射程範囲の広さも彼らの魅力の一つ。パワー・メタル大国、ブラジルの名に恥じぬ作品になっている。
Gamma RayやFirewind等のライヴに参加経験を持つヴォーカリスト、ヘニング・バッセがゲスト参加。巨匠フレドリック・ノルドストロームによるミックス、マスタリングも実にパワフル。