商品説明 DETAIL フィンランドのドゥーム/デス・メタル・バンド、フーデッド・メナス。ドゥームにデスと、とっつきにくそうなキーワードが2つも重なっているが、身構える必要はまったくない。凄まじいまでのヘヴィネス、そして2本のギターによる不気味だが、叙情性満載の美旋律。フーデッド・メナスが奏でる音楽は、むしろヘヴィ・メタルの王道を行くものだ。 フーデッド・メナスは07年、ギタリストのLasse Pyykköによって結成された。Lasseは、88年からPhlegethonというデス・メタル・バンドで活躍しており、フィンランドのデス・メタル界を創成期から知るベテラン中のベテラン。とにかく多数のバンドに関わっており、現在もまだ活動中となっているバンドを挙げるだけでもVacant Coffin、Lobotomy Dept、Claws、Enemy Flagなど相当数にのぼる。(Phlegethonも解散をしたわけではない。)そんなLasseの多岐にわたる活動の中で、一番大きな話題を呼んでいるのは、やはりこのフーデッド・メナスであろう。 07年にデモを発表後、翌08年には『Fulfill the Curse』で早くもアルバム・デビュー。AutopsyやCathedralのヘヴィネス、グルーヴにCandlemassに代表される北欧の美しさをミックスしたそのスタイルは、世界中のメタル・ファンから大きな支持を得た。10年には早くもセカンド・アルバム『Never Cross the Dead』を発表。デビュー・アルバムは、Razorback Recordingsという、いわばマニア御用達レーベルからのリリースであったが、本作はProfound Lore Recordsから。PallbearerやAgalloch、Portal、Kralliceなど、一癖も二癖もある芸術性の高い作品を多くリリースしているカナダの名レーベルだ。さらに勢いにのった彼らは、アメリカの大手レーベルRelapse Recordsと契約。12年に3rdアルバム『Effigies of Evil』、15年に4th『Darkness Drips Forth』を発表した。すべて触れるとキリがないので省略するが、多数のスプリット作品を出しているのも、彼らの特徴である。 そしてこの度リリースとなるのが、5枚目のアルバム『Ossuarium Silhouettes Unhallowed』である。フランスの名門Season of Mistに籍を移しての初作品だ。前作からベース、ドラムが入れ替わっており、さらに新たにヴォーカリストを加入させている。(これまではずっとLasseがギターとヴォーカルを兼任。)ホラー映画から大きなインスピレーションを受けた(フーデッド・メナス、すなわち「フードをかぶった脅威」というのは、『エル・ゾンビ』のアレだ!)デス・メタル・バンドであるから、重くて不気味なのはある意味当然。彼らの場合、そこにフィンランドのバンド特有の叙情性が加わってくるのが大きな特長だ。「『Ossuarium Silhouettes Unhallowed』は、フーデッド・メナス史上最もメロディックかつメランコリックな作品」というLasseの言葉に、一切の偽りはない。2本のギターが重く、美しく、そして不気味にハーモニーを奏でていくさまは、彼らが初期のTroubleやCandlemassといったバンドの継承者であることを強く印象づける。重く、美しく、そして不気味。これこそまさにブラック・サバスから連綿と続く、ヘヴィ・メタルの美学そのもの。フーデッド・メナスは、メタルの王道を行くバンドなのである!フィンランド特有の叙情性に加え、Paradise Lost、AnathemaやMy Dying Brideといった英国産のバンドからの影響もあるという彼らの哀愁あふれる音楽は、ゴシック・メタル、そして正統派ヘヴィ・メタルのファンにこそ聴いてもらいたい。その美しい旋律を、ドゥームやデスのファンのみに独占させておくなんて、実にもったいないではないか。 日本盤にはボーナストラックとして「センピターナル・グロテスケリーズ」と「カスケイド・オブ・アッシュズ」のデモ・バージョン(ヴォーカルはLasse!)を収録。川嶋未来/SIGHによる解説と対訳が付属。 【メンバー】 ハリ・クオッカネン(ヴォーカル) ラッセ・ピューッコ(ギター) テーム・ハンノネン(ギター) オツォ・ウッコネン(ドラムス) アンティ・ポウタネン(ベース)