日本屈指のテクニックを誇るギタリスト梶山 章は1987年、自ら率いる正統派メロディック・メタル・バンドPRECIOUSのシングル“Crazy For Your Love”で、当時世界最速とされたポール・ギルバートをも凌ぐ脅威の速弾きを披露、鮮烈なデビューを飾った。
PRECIOUS解散後、元RAINBOWのヴォーカリスト、ジョー・リン・ターナーと出会い、彼のアルバム「UNDER COVER 2」(1999年)への参加を皮切りに、「HOLY MAN」(2000年)では収録曲の半数、「SLAM」では全曲を共作。以降、HUGHES TURNER PROJECTを含むジョーの日本公演で常にギターをプレイしてきた。2005年には自らのソロ・アルバムにジョーを迎えてAKIRA KAJIYAMA + JOE LYNN TURNER名義で「FIRE WITHOUT FLAME」をリリースしている。
一方、ジョーとの共演とは別に、2003年には現ANTHEMの森川之雄(vo)を迎えてGOLDBRICK名義での活動も開始、「GOLDBRICK」「LIVE! GROOVY NIGHTS 2003」「GOLDBRICK Ⅱ」といったCDやDVD『MAX BODY GROOVE』をリリースしている。
2006年には現SABER TIGERの下山武徳(vo)のソロ・アルバム「SINGER」に2曲を提供(ギターもプレイ)、さらに下山と全面的にタッグを組んだアルバム「INTO THE DEEP」(2008年)をAKIRA KAJIYAMA & TAKENORI SHIMOYAMA名義で発表した。
2014年、梶山は驚異的な歌唱力を持つヴォーカリスト藤井重樹と偶然出会い、以降セッション・ライヴを度々行なってきたが、今回、藤井を抜擢してアルバムを制作するに当たり、GOLDBRICK名義を復活させた。梶山が持ち前のメロディ・センスを発揮、藤井のハイトーン・ヴォイスを見事に活かして完成させたGOLDBRICKの新作「THE BOUNDARY」は、まさに世界水準の“メロディック・ハード・ロックの名盤”だ。
なお、今回の商品には、2016年に梶山が下山武徳(vo)、本間大嗣(ds)、永川敏郎(key)、長谷川淳(b)らと“虹伝説”名義で行なった、RAINBOWの『LIVE IN MUNICH 1977』再現ライヴ(東京・大阪)の模様をボーナス収録。日本屈指の実力者が集った迫力満点のステージの模様が楽しめる。
(文●広瀬和生/BURRN!編集長)