Tracklist
01. オープニング02. トゥ・ヤング・トゥ・ダイ、トゥ・ドランク・トゥ・リヴ
03. ヒロシマ・モナムール
04. 孤独のナイト・ゲームス
05. ビッグ・フット
06. アイランド・イン・ザ・サン
07. クリー・ナクリー
08. カミング・バッハ
09. シンス・ユー・ビーン・ゴーン
10. サファー・ミー
11. デザート・ソング
12. ジェット・トゥ・ジェット
13. イヴィル・アイ
14. ギター・クラッシュ
15. オール・ナイト・ロング
16. ロスト・イン・ハリウッド
17. 荒城の月
18. サムシング・エルス
Members
グラハム・ボネット(ヴォーカル)イングヴェイ・マルムスティーン(ギター)
ゲイリー・シェア(ベース)
ヤン・ウヴェナ(ドラムス)
ジミー・ウォルドー(キーボード)




80年代初期の若かりしイングヴェイが、ここではたっぷり観れます。驚くことに、既にギタープレイは今のスタイルを完成させています。緩急を自在に操りながらの高速プレイのストラトサウンドは、ご機嫌で引き込まれます。チューニングの多少の狂いがリアル感を出しつつ、生のライヴの熱さをそのまま体感出来る仕上がりになってます。グラハム・ボネットのボーカルも最後まで熱くハードな素晴らしい歌を見せてくれる。
70年代後半、多くのギタリストが当時のブルースを基調としたロックのスタイルから脱却しようとしていた。僕がそうだったように、当時流行っていたアル・ディ・メオラやジョン・マクラフリン、パコ・デ・ルシアに代表される速弾きや、クラシック音楽を自分のスタイルに取り入れようと試行錯誤しているギタリストも少なくなかった。が、しかし!イングヴェイは、そんなギタリストの誰よりも完璧で、独創的なスタイルを確立していた。ギターのテクニックも素晴らしいけど、後に多くのギタリストに影響を与える事となる“あのスタイル”を生み出したイングヴェイは、偉大だ!
早速、すぐ目の前で鳴っているような生々しい音とクリアな映像に驚いたわけですが、やはりこのバンドのライブは、バッキングギターなど弾く気は更々ないようなイングヴェイのクレイジーさと、マイペースに驚異的な声で叫び続けるグラハムのストロングさが絶妙なバランスで共存していて非常に面白い。
そして、間違いなくこの頃のイングヴェイは神がかっていると言っていいと思う。まるで彼の数々の激しいプレイにストラトキャスターが悲鳴をあげているようだった。あの若さであの革命的なギタースタイルを作り上げたのだから、本当に偉大なギタリストだと思う。
伝説と呼ぶに相応しい『ライヴ・イン・ジャパン1984〜コンプリート・エディション』
きっと新たな発見が溢れていると思います!
過去に『メタリック・ライブ’84』として発売されたものの完全版なんだけど、倉庫に眠っていた素材から未発表だったカメラ映像を加えて再編集されていて、グラハムのMCもほぼ収録されている。
観ると当時のバンド内の雰囲気すら想像できるくらいで、臨場感には格段の差がありました!
音も24chのマルチテープからリミックス、リマスタリングされていて音質の向上が図られているし、これはライブ映像作品としての完成度は高いと思う。
そしてなんといっても、これまで未収録だった代表曲である“ジェット・トゥ・ジェット”が収録されているのもポイントが高いです。
バンドのパフォーマンスはデジタル・リマスタリングで音質も向上しているせいか、とても生々しく、ライブならではのスリリングさ、力強さ、当時のバンドの勢いも映像から感じ取れる。グラハムのストロングな唱法は流石だが、弱冠20歳のイングウェイは既にスタイルが完成の域に達している感があり、改めて驚異を感じざるをえない。