現代ハード・ロック界屈指のギブソン・レスポールの弾き手であるスラッシュのギター・プレイは、キャリアを経るごとに冴えを増す。“スラッシュ=切りつける”の異名をとった鋭角的なリフ・ワークから艶気あふれるリード・プレイまで、彼のギターは未だかつてなく雄弁なものへと進化している。
マイルス・ケネディのヴォーカルも、スラッシュの信頼するパートナーに相応しい熱唱だ。アルター・ブリッジの一員としても活躍、最新アルバム『フォートレス』が全米チャート12位、全英チャート1位をはじめとして世界を獲った実力派だが、今やスラッシュのキャリアにおいて欠くことの出来ないシンガーだ。
さらに彼らのバックを固めるザ・コンスピレイターズの演奏もタイトでありながらグルーヴ感のみなぎる、バンドとしての一体感に満ちたものだ。