商品説明 DETAIL スコーピオンズは2010年に活動停止を宣言、1年半におよぶフェアウェル・ワールド・ツアーを行ったが、『ライヴ・イン・ミュンヘン2012』にはその最終公演である2012年12月17日、ミュンヘンのオリンピック・ホールでのフル・ライヴが収録されている。このライヴの完成度の高さと観衆からの凄まじい反響に彼らは驚き、活動停止を撤回するが、本作ではラスト・コンサートとなったかも知れない特別のステージを体験することが可能だ。 『蠍団とどめの一撃 Sting In The Tail』(2010)のタイトル曲からスタートするショーでは、全世界で最も高い人気を誇るロック・バンドである彼らならではの名曲の数々が披露される。「ロック・ユー・ライク・ア・ハリケーン」「スティル・ラヴィング・ユー」「ビッグ・シティ・ナイツ」「ノー・ワン・ライク・ユー(官能の夜)」そして「ウィンド・オブ・チェンジ」などは、スコーピオンズというバンドがハード・ロックの歴史に残した偉大なる足跡を我々に再認識させるものだ。世界を掌中に収めた1980年代以降、マティアス・ヤプス加入後の楽曲をメインにしながら、『暴虐の蠍団/テイクン・バイ・フォース』(1977)からの「空を燃やせ」をプレイするというサプライズもある。 半世紀のあいだバンドのシンガーとして活躍してきたクラウス・マイネはこの公演の時点で64歳だが、年齢をまったく感じさせない伸びと、ベテランならではの表現力を兼ね備えたヴォーカルを聴かせる。母国ドイツでのステージということもあり、「ダンケ・シェーン、ミュンヘン!」などのドイツ語MCを聴くことが出来るのも貴重だ。 ルドルフ・シェンカーが鋭角的に刻むギター・リフの切れ味は健在で、ステージ狭しと走り回るアクションも活気に満ちあふれる。ジェイムズ・コタック(ドラムス)、パウエル・マキオダ(ベース)の鉄壁のリズム・セクションもバンドに多大な貢献をするものだ。 ステージ上のスクリーンにはバンドの歴史を刻むさまざまな映像が映し出され、1983年、32万5千人という空前の大観衆が集結したUSフェスティバルのフッテージからショーが始まる。火柱が噴き上がるパイロテクニクス効果も多く、ライヴ・パフォーマンスを盛り上げる。 『フォーエヴァー・アンド・ア・デイ』はスコーピオンズの半世紀の軌跡をたどったドキュメンタリーだ。1973年、初のテレビ出演時の「ディス・イズ・マイ・ソング」(ギターはウリ・ジョン・ロート)、デビュー・アルバム『ロンサム・クロウ』から「アイム・ゴーイング・マッド」ミュージック・ビデオ、1978年の初来日公演のオフショット、1983年のUSフェスティバルでの37万5千人の大観衆を前にしたライヴ・パフォーマンスなど、バンドの栄光の歴史を数々の映像で追っていく。 1988年、西側のロック・バンドとして初めて大規模なライヴを行った彼らは1989年、のモスクワ・ミュージック・ピース・フェスティバルにも出演。1989年、ベルリンの壁の崩壊も含む時代の変動を歌った「ウィンド・オブ・チェンジ」は全世界で1,400万枚という空前のヒットを記録した。ミハイル・ゴルバチョフ元ソ連大統領のインタビューも本作に収録するなど、本作では彼らが時代のターニング・ポイントの真っ只中にいたことを物語っている。 バンドのメンバー達に加えてルドルフ・シェンカーの弟であるマイケル・シェンカーやハーマン・ラレベルなどの元メンバー、ポール・スタンレー(KISS)、ドン・ドッケン(ドッケン)、ウラジミール・クリチコ(ボクシング世界チャンピオン)らの談話を交えなが綴られる物語は、スコーピオンズというバンドの本質を表現するものだ。 いよいよ来日が迫ったスコーピオンズ。このスペシャル・ダブル・パッケージは『ラウドパーク16』に向けたプレリュード(序曲)であり、何度でも繰り返しひもときたいハード・ロックの教典だ。