メガデスの最終楽章が始まる―、いまさらメガデスについて多くの説明は必要ないだろう。Metallicaを脱退したデイヴ・ムステイン(G,Vo)がメガデスを結成したのは、83年のこと。85年には『Killing Is My Business…And Business Is Good!』でアルバム・デビュー。スラッシュ・メタルとジャズ/フュージョンを見事にミックスしたこの傑作は、発売から40年が過ぎた今もなお大きなインパクトを誇っている。その後の彼らの快進撃については、みなさんよくご存知のことだろう。86年の『Peace Sells… But Who’s Buying?』(ローリング・ストーン誌「史上最高のメタル・アルバム100選」で第8位)、90年の『Rust In Peace』はプラチナ・ディスクを、92年の『Countdown To Extinction』 はビルボードで2位を記録し、そしてダブルプラチナ・ディスクを獲得。これまでに世界中で5,000万枚のレコードを売り上げ、グラミー賞を受賞(さらに12回のノミネート)、数十億回のストリーミング再生を記録。Billboard 200 における7作品のトップ10入りを果たし、世界中のアリーナやスタジアムで 何百万人もの熱狂的ファンを魅了してきた彼らは、スラッシュ・メタル界にとどまらない、名実ともにヘヴィメタル界を代表するバンドである。
今回の収録曲は歴史を総括するに相応しくメガデスが作り上げた完璧なインテレクチュアル・スラッシュメタルとなっている。
ボーナストラックとしてメタリカの「Ride The Lightning」が収録されている。
デイヴ・ムステインは「生涯を通して創り上げたキャリアの円環を閉じ、自分のキャリアが始まった場所への敬意を表すため。これはリスペクトだ。」と語っている。最大の敬意と愛と共にこのトラックから本当の意味で本作が"幕引き"であることを感じさせる。
日本限定のボーナストラックは「The Last Note」のインストバージョンだ。最後のメガデスラインナップの実力を改めてかみしめる事が出来る、名匠テッド・ジェンセンによるクリアなマスタリング。音の細部までこだわる日本のファンにとって特別なトラックといえるだろう。